「俺の奴隷だろ‥わがまま言うな。これでも優しい方だぞ」

「って奴隷って、私言うこと1つ聞くって言っただけなのに!おかしいってば」

そう言って夏女くんの方を振り返ると

「いいんじゃない。おかしくても」

夏女くんは無表情でそう言った。


「自分のためだけ。それでいい。世の中大抵そうなってんだろうが、人間がすることなんて結局は自分のためだし。


お前だってそうだろ。」



何も言えない。
夏女くんの目が冷たい。
怖い。


でも


「でも、人を傷つけてまで自分のためにしようなんて私は思わない。」