訳がわからない。 「……夏女くん‥」 だからとにかく名前を読んでみる。 私の声は微かに震えていた。 喉の奥から何か熱いものがはい上がってくる感じ。それを必死に堪える。そうでもしないと、何か余計なモノが零れてしまいそう。 余計なモノは人を乱すだけだ。 余計なモノも余計なコトもないほうがいいと分かってるのに、その“余計”っていうのは後々気づくほうが多いんだね。 だから言っちゃう。 タイミングも意味不明で 余計な台詞を。 ★