「…内容は?」
「さすが冴月さん、話が早くて助かるよ」
まだじわりじわりと近づいてくるその距離に、冷や汗をかきながら宮野を睨み付ける。
そんな私を見て、やれやれというように、またため息をはいた。
「別に取って食おうってわけじゃない。ただゲームをしようと思ってさ」
「ゲーム…?」
不思議そうに小首をかしげた私に、宮野は嬉しそうに告げた。
「そう。
……俺と付き合ってよ、冴月さん」
青い空の下、立入禁止の屋上で、取引と言われ告げられた言葉は、意味不明だった。
.
メニュー
メニュー
この作品の感想を3つまで選択できます。
設定されていません
読み込み中…