「…内容は?」

「さすが冴月さん、話が早くて助かるよ」



まだじわりじわりと近づいてくるその距離に、冷や汗をかきながら宮野を睨み付ける。


そんな私を見て、やれやれというように、またため息をはいた。




「別に取って食おうってわけじゃない。ただゲームをしようと思ってさ」

「ゲーム…?」



不思議そうに小首をかしげた私に、宮野は嬉しそうに告げた。



「そう。
……俺と付き合ってよ、冴月さん」








青い空の下、立入禁止の屋上で、取引と言われ告げられた言葉は、意味不明だった。







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