私は窓から玄関先にいる淳を確認し、鞄とコートを掴むと階段をかけ降りた。


「淳と変な勉強すんなよ〜。」と、後ろから真人の声がしたが聞かなかった事にした。


無用な勘繰りだ。

まぁ、"変な"というのをそう言う意味に捉えてしまう私も、十分無用な考えをしているのだが・・



チャイムの鳴った玄関にたどり着いた時には、すでに淳と談笑する母の姿があった。


「あらそうなの〜。キャプテンも大変ねぇ。でも淳くんなら大丈夫よ!本当に良く頑張ってるもの。」


母は第2の息子相手にご機嫌らしく、不必要なくらいの笑顔で話している。



「いや、いや。キャプテンとしてはまだまだですよ。」

きっとこういう謙虚さもファンを増やす要因なんだろうな・・



「本当に淳くんはいい子だわ〜。うちの息子に・・ー「おはよう。」」