「飲んだか?」
「うん。」
「じゃ、帰るか。」
「・・うん。」
「自転車どこだ?」
「・・・ない。歩いてきたから。」
私の言葉を聞いたアラタは冗談だろ?と言った顔をしたが、私の顔を見て嘘じゃないとわかったらしく、ため息をついたあと「待ってろ。」と言い残し本屋の裏に歩いて行ってしまった。
またもぽつんと取り残された私が、うつむいていると大きなエンジン音が響き、古い本屋の奥からピカピカに磨かれた美しいレッドのバイクが現れた。
メニュー
メニュー
この作品の感想を3つまで選択できます。
設定されていません
読み込み中…