「髪ゴム・・取り返せなかった・・」 あれからどのくらい歩いたのか・・ 私はとぼとぼ歩きながら、気づくとそこは本屋の前だった。 久しぶりの天国の扉の前。 そこで私は自分が財布を持っていないことに気づいた。 『本屋は別にお金なくても入れるけど・・・。』私は今彼に会う勇気がない。 しかし行く宛もない私は、本屋の駐車場脇の階段に腰を下ろし、1人うずくまっていた。