心臓はもっと速く動く。
淳の背中にくっついてるせいで、自分でも激しい鼓動がわかる。
「おい、おい。どんだけ段差でビビってんだよ〜。心臓速すぎ!」
「・・ッ!!ッうっさい!!!前向いてちゃんと運転しろ!!!事故ったらどうすんの!!」
私のムッとした言葉に笑いながら彼は、「事故ったら・・・責任とってやる。」と呟いた・・。
「はぁ!??なんて!!???風で聞こえな・・ッ!!」
彼はニヤっと笑うと
「事故って顔がもっと不細工になったら整形手術費出してやるって言ったんだよー!!!」
「なっ!!本当にデリカシーない!」
私は家から近い道に入った事を確認すると、彼の背中にもう一度ぴったりと顔をくっつけた後、名残惜しい感情を押し込めて彼から離れた。