君に恋する本の虫



「淳(あつし)は?部活終わったの?」


「終わったー。マジ寒くてさー。今ホッカイロ探してんだけど、ねぇな〜。」

自分の机の中をガサガサと漁りながら白い息がこぼれている。



「あたしのあげようか?貼るタイプだけど。」

「マジ!?やった!!てかお前貼るタイプって!ババアかよ!」


そう言いながらゲラゲラ笑う彼。

「あっそう。いらないのね。」


「へ?!う・・嘘です!!嘘!!ください!!!」


差し出された手に仕方なく新しいホッカイロを渡す。


彼はそれを少し揉みこんだあと、ウェアを捲り上げて背中に貼った。


「ありがとな!!」

「どーいたしまして。」