それでも女の子はそんな幻想を完全には捨てられないもの・・



私は何冊かの本と一緒に、美しいおとぎ話を持って、人気のない机の隅に座った。



厚い本を二冊読み終わったあたりで、心の休憩でもとろうと、おとぎ話に手を伸ばした。


その時、視界の隅で何かが動き、ガタンッと誰かが椅子に座る音が・・。



見ないように・・

見ないようにと努めてはみるものの・・・



好奇心に私が負けそうになったその時。



「そういったおとぎ話が好きなの?」


バッッ!!!