しかし母にはそこまで悟られる事はなかったようだ。

「あらそうなの。残念ね。」

父はあからさまにホッとしたようで、私達の会話を聞き終わると「ちょっと散歩に行ってくるよ。」と言い残しリビングを出て行った。


私は皿の上にあるスクランブルエッグとカップのコーヒーを飲み干すと椅子から立ち上がり、「じゃぁ行ってくるから。」と、早々に家を出た。


外はいつもよりずっと空が明るくて、空気が澄んでいる。


なんて気持ちいいんだろう・・。



今日は本当に気分がいい。

昨日強力な麻薬が見つかったからか、

今日は上から下までお気に入りのゴーデできめてきたからか・・


それとも・・・




まさかね。


私は街の図書館へ自転車を進めた。