朝になり、部屋のドアを叩く音と、母の声で目が覚める。
トン・トン!
「千尋〜。いつまで寝てるの。日曜日だからってダラダラしないで。起きなさい。」
いつの間に寝てしまったのか。
手元にはあの本が落ちていた。
『最後まで読んだんだっけ・・』
私はそれを手に取ると、ダルいと泣く身体に鞭打ってベッドに座らせる。
パラパラとページをめくっていると、話の結末が甦り、『確か最後はこうだったな』と内容を思い出した。
私は本を結末まで捲り、さぁ棚にこの本のスペースでも作ってやらねばと思った時、中裏表紙にエンピツで書かれた文字が目に入った。
そこに書かれていたのは。
《ドクロの目はキミを見つける》