「おい、安藤。奴の…鬼神の弱点がわかった。」

「えっ!?ソレ本当かよ!?」

「ああ。さっき、お前に話しただろ?鬼は、心臓を貫かれない限り死なない…と」

「ん…あぁ。」

「それと同様、鬼神の心臓を貫けば良い」

ヨミの単純明快な考えに、
俺は少し頭を抱えた。

「ん、、、まあ、そうなんだろうが、、、ロクに奴に攻撃できない俺たちに、奴の心臓を貫くことなんて、出来ないだろ?」

「だから、良い作戦がある。」

ヨミは、俺の耳に口を近づけ、
こう囁いた。

「俺が奴のおとりになるから、お前は俺がおとりになってる間に奴の心臓めがけて、コイツ(刀)を刺せ」

「え!?そんな、、、ヨミが危ねえじゃん!!おとりだなんて…おとりなら俺がなーー」

そう言いかけた俺に、
ヨミはフット笑って…

「お前…こういう事、得意だろ?」

と言った。

「なっ…そんなこと…」

「それに、俺には鬼神を復活させてしまった責任がある…。だから、最後をきめる(鬼神を殺す)ことより、命がけで鬼神に立ち向かっていかなければならない。それに、俺はお前には、絶対に死んで欲しくはない。お前を裏切ったこの俺を…お前は責めずに、自分をせめていた…。俺はいつも、自分が正しい、奴が悪いとう考え方が当たり前だと、思っていた…」

ヨミは、俺の顔を真っ直ぐ見て、続けた…

「だけど、お前が居てくれたから俺は変われた。」

「ヨミ…」

「安藤…お前がしっかり最後をキメろよ!」