「なにゆえ、嘘をつかなければならない?それに、俺はヨミではない。それは、人間としての呼び名だ。俺の真の名をお前に教えてやろう…。」

すると、ヨミはすうっと息をおおきくすい、
「俺の名は…修羅鬼だ。これは、俺が鬼である証の名だ。」

「そ…そんな、、、ヨミが…人殺しをしていて、鬼だったなんて…」

俺は頭が真っ白になった。。。
状況が良く掴められなかった。
いろんなモノが混乱していた…

…ぽた…

気がつくと、俺の目から
大きな涙がぽたぽたと、
流れていた…

すると、ヨミは眉間にシワを寄せ
俺に背を向けて、こう語った…

「俺は、にんげんが大嫌いだ。弱っちいゴミ虫のくせに、愚かな生物だ。ソレを見る度に俺は腹ただしくて仕方がない、」

「......」

「それに比べ、鬼は知力も戦力も人間より遥かに勝っている。世の中には、鬼が必要だったのだ…それなのに…奴等は、、、」

。。。ヨミの声が震えていた…ヨミはなにか大きな大きなものを抱えていると思った。。。

ヨミは、後ろをむきながら、大きな独り言のように、
たんたんといろんなことを語り始めた…


「.....いま、この世の中に伝えられている鬼山町の鬼伝説だが、アレは全く違う。いまからだいぶ前…戦などが無い平和な時代に…鬼たちは、人間と仲良く暮らしていた。みんなしあわせだった、このまま、平和が続けば良いと誰もが思った。だが、戦乱の時代になると…鬼の戦力が欲しい軍たちがたくさんきた。鬼はな…刃物で刺されたり、銃で撃たれても…心臓をつらぬかないかぎりは死なない身体なんだ。少しした傷なんて、あっとゆう間に治ってしまう回復力と生命力…そして、人間がだせないような凄い力…戦力もあり、どの軍たちも鬼の力を我が軍のモノにしたいと、思ったのだろう…。」