「ヒロ おいヒロ 心配したぞ」はっと気付くようにヒロが後ろを振り返ると メンバーが全員ヒロを捜しに来ていた。 「いつまで抱えてんだよ 全部話しちまえよ 夏なんだしさ 海に流す事も時には大切なんじゃないかな」 クールなトシが笑顔でつぶやいた。ヒロはメンバーに全てを話した 包み隠さず全てを話した 「すっげーなヒロそうだったんかあ 何か違うと感じていたけどさ」カズが少しチャカス様に場の空気を和ませた。    「よしサマフェス 行くか いっちょ ぶちかまそうじゃんよ 夏だしな」タケルがヒロの肩をたたいた。 「ただボーカルと歌詞だなぁ これが悩みの種だな」タケルがうつむいた。 …ヒロが突然口を開いた「俺に歌わせてくれ」 「だってお前っ…」 …「頼むこのバンドが好きなんだ お前らと音楽やってみたいんだ」 「よし やろう!!」 クールなトシが声を張り上げた。スタジオへの帰り道ヒロはナオと二人っきりになった…「ナオありがとう 君が俺に音楽の楽しさを思い出させてくれた もう俺は迷わないよ 君と仲間の為に歌うよ」ナオの頬に涙がつたった…つづく。