「誰に?」

「私に」

「先輩にですか?」

「当然、藤瀬だって…お付き合いしたいでしょう?」

 お付き合い…

 俺はチョッピリだけ気持ちが揺らいだ。

「まあ…、したいと言えば…、したいですけど…」

「じゃあ、あのコに言っておくね? 付き合いOKだよって」

 ナニナニッ!?

 俺ってば、思わずパニックになっちゃった。

 コッチの同意無しに、結論付けされたのだから、無視には出来ない。

「ちょ、ちょい待って!」

「うーん?」

「勝手に決めないでー! OKなんかしてないでしょう!?」

「なーによ? 付き合いたいって、言ってたじゃなーい?」

「あくまでも願望ですよ願望!」

 いきなり、江崎先輩は俺の肩を手で軽くパチンと叩いた。