「人聞きの悪い事、言わないでくれますぅ？　私は唐沢隼人と言う男とは、何の面識も有りませんわ」

「じゃあ、誰が話したのよ？」

「そんなの、私は知りませんわ。他の誰かから、小出さんの秘密を聞いたのではないんですか？」

「せっかくのチャンスだったのに！　全てがパーだよ！」

「小出さん…、二度も結婚してて、まーだ彼氏を欲しがるのですか？」

「サイコーのパートナーを見つけるまで、私は恋活を続けるつもりだから」

「パートナーを見つけるって言うけど…、旦那さんやお子様はどうしますの？」

「下ろしちゃったから、子供はいないの」

「それよりも、今の状況をキチンと考えましょうよ」

「どう、考えろって言うの？　亭主の顔なんて私ぃ、殆ど見ないから」

「見ないって？　別れちゃったのですか？」

「色々有ってね」