「可愛いからだとか、バストが大きいからだとか…、そんな単純な事で小出さんを持ち上げるんだから、すっごく変」

 俺もベッドから起き上がり、背後から美咲に抱き着いた。

 いきなりの抱かれ行為に驚いた美咲だけど、嫌がる事もなくジッとした態度を見せる。

「イイじゃねーか。それだけ、彼女が魅力有る女の子だって事だろう?」

「そうかなぁ? 私にはそう見えないけど」

 ひねくれ美咲め、言ってくれる。

 まあ別に、俺は何も言い返したりはしない。

 美咲って結構、物事や他人を冷静且つクールに見ているからだ。

 相手がいくらカッコ付けたり、誤魔化したりしたってダメ。

 すぐに見破れてしまう。

 美咲がどう、悪く見ていようと、小出めぐみは俺たち男にとってはアイドル的存在には変わりはしない。