「完全なるマイペース派だね?」

「私ぃ、組織の枠の中に縛れるなんて嫌だから」

「嫌なんだ?」

「特にさぁ…、この会社内に存在する女同士の派閥とか言うヤツのね」

 君江ちゃんは説明は続ける。

 それぞれの課の人たち同士とか、気に入った人たちが集まってワイワイやるだけならまぁ…別に構わない。

 しかし派閥だとか、チームだとか、グループだとか…

 何々組…? 

 そんな大げさに組織化するなんて、おかしいと思う。

 やってる事って言えば、イジメとか敵対争いとか…

 そう言った陰険な類のモノばかりじゃないの?

 とにかくツマラナイし、男子社員たちが陰で笑っている。

 …大体、こんな言い方かな?

「まぁ、仕方がないよ。女の世界って、ドロドロとした陰湿さが満ち溢れているからね」