「今日はもう、話しする事ないから」

「あっそうですか…」

 話し合いは呆気なく終わったみたい。

 立ち上がった江崎先輩。

 傍に置いていた自分の上着を着始める。

「私のグループに入る事を考えていてよね? 返事はなるべく早く。宜しくね」

 そう言い残して、江崎先輩は疲れた表情で部屋を出て行った。

 私たちは何も言わず、ジッと出入り口の方に目をやっていた。