「村本さんったら、板倉さんをかばうのね?」

「当然でしょう? 彼女は私の親友の1人ですから」

「アンタ、敵対する相手と親しくしているの? どうかしている」

「誰とどう、付き合おうと私の勝手ですぅ」

 今度は江崎先輩がカッとなった。

「村本さんも、チーム江崎のメンバーでしょう!? 組織のルールぐらい、ちゃんと守ってよ!」と、かなり興奮している。

「そんなの…、私の知った事じゃありっませーん♪」

 君江ちゃんはボス的存在の江崎先輩の注意も聞かず、こう素っ気無い言葉を残して部屋を出て行った。

 さすがの江崎先輩も、君江ちゃんだけには頭が上がらないようだ。

 ため息を付く江崎先輩。

「板倉さんは今日はもう、イイわ」

「ハァ?」

「帰ってもイイから」

「もう話しは、終わりですか?」