魔性の女？ 受付嬢・小出めぐみの秘密

「でしょう？　これだったら」

　意外にも和解で事が進む…と私は思った。

　ところが…

「出来ればねぇ…、私としてはアナタたちがチーム江崎のメンバー入りを希望しているんだけどねぇ」

　何だか江崎先輩の思惑が違っているみたい。

「私たちが？」

「単に組織を１つにまとめるなんて嫌なの。そっちのグループが私たちに協力してくれないとね」

　ほーら出た。

　私が内心勘ぐっていた事がである。

　案の定、江崎先輩の口から本音として出て来た。

　江崎先輩の今のセリフは聞き捨てならない。

「それって…、ハート組をそっちの手中に収めたいって事ですよねぇ？」

「何も、そこまでは言っていないでしょう？　私は単に…」

　私は相手の言葉を遮るようにして、声を大にして言った。