「一部の人間から陰で何と言われようと気にするなよな? お前は、お前らしく頑張って仕事していればイイからよ」

 小出さんはニヤリと微笑んで、俺に顔を寄せて来た。

「私の事、守ってくれる?」

「俺が、お前を?」

「何が遭った時は、私を守って欲しいの。私ってナィーブだから」

「安心しろよ。頼りねー俺だけど、何とかお前を守ってやるよ」

 俺の身体にギュッと抱きついた小出さん。

 仰向けのままの俺は彼女をしっかりと抱いてあげた。

「サンキュー。そう励まされると嬉しいよねぇ。ところで和也」

「何だ?」

「和也って結構、仕事頑張っているよね?」

「そうか? 別に大した事じゃねーけどね」

 小出さん、会社での日頃の俺の頑張りぶりを誉めてくれた。

 受付に座っている時しか顔を合わせないハズである。