週末夜のデートの時に、俺は美咲との関係について小出さんから質問を受けた。

「和也ったら、板倉さんから完全に無視されているんだって?」

 え?

 思いがけない質問に、俺はドキッとなった。

「誰から、そんな話しを?」

「江崎先輩だよ」

「げー」

 デカ尻女め、余計な事を小出さんにベラベラ話していたのか…。

 女にフラれてしまうなんぞ、男としては恥ずかしい限りだけど…

 まあ、イイっか。

 小出さん自身も、俺と美咲の恋関係が気にしていたのだから。

「この前、見事にフラれたからね」と、俺は正直に状況を告白した。

「じゃあもう、あの人との付き合いは終わり?」

「完全にね」

「寂しくない?」

「そりゃあもちろん…」

「寂しいんだ?」

「そうだね」