逆らえば、場合によっては会社に居られないらしいのだ。

 ココまで説明すると、美咲自身の心境も察し出来るだろう。

 アイツは自分の身を守る為に、しぶしぶ素直に従った可能性が大だと思うのだ。

 まあ俺の推測通りなのかは、美咲本人に聞いてみないと分からないが…。

 とにかく、俺と美咲の仲に亀裂が入った事は事実だ。

 床に就く前に、俺は美咲にメールを送ってみた。

 アイツからの返信は翌朝になって来ていた。

>もう二度と、メールも電話もよこさないで下さいね。迷惑ですから<

 今更ながら、他人行儀の文章表現である。

「やっぱり、こう来たか…」

 メールを読んで、俺は想定される事態が訪れていた事を改めて強く認識した。

 美咲に完全にフラれてしまったと言う事をだ。

 気持ち的に滅入ってしまう。