次の日から私は、和也と距離を置くようになった。

 必要な時以外は、なるべく顔を合わせないようにするのだ。

 例え目が合ったとしても、ワザと無視する姿勢を取るだけだ。

 和也の方は私が無視するようになったから、何だか寂しそうな態度を見せている。

 その分だけ、小出さんに接する機会が増えて来たと思われる。

 2人だけで、コッソリと会話をしたり、休日にはデートとかを楽しんじゃっている。

 中むつまじき光景に、私は思わず嫉妬心を抱いちゃうけど…



 とにかく我慢我慢である。

 むしろ、和也には小出さんに接してくれた方が好都合なのだ。

 小出さんの本性が見れるかもしれないからだ。