「初めましてフィリア・ガーラント様。私はこの城のメイドにございます」


そう言って頭を下げたのは氷のように透き通る青の髪と瞳をもった女性だった。


「私はアイリスです。
震えているように見えたから…つい声をかけてしまったわ」


優しげに微笑むアイリスに私はホッと胸を撫で下ろす。


「アイリス…さん……」

「アイリスでいいわ」


そう言うアイリスに甘えて私は呼び捨てにする事にした。


「アイリス…何故私の事を?」


アイリスと私は初対面なのに…どうして私の名前を知っているのでしょう…


不思議に思ってそう尋ねると……