「…フィリア、笑うようになったよな」 「え…?」 首を傾げると、ユーシスは何でも無いと言って私の手を引いた。 「他にも見せたい物が沢山あんだ!!」 そう言って一緒に町を駆け抜ける。 「…ありがとうございます…」 聞こえないように小さな声でユーシスの背に声をかける。 それからユーシスは私の知らない物を沢山見せてくれた。 世界はこんなに広かったですね…… 自分の視野が広がったように思えます…… 感謝の気持ちでいっぱいになる胸を押さえて、私はユーシスの背中をもう一度見つめたのだった。