「これから作っていけばいいんだ」

「これから………?」


首を傾げる私にユーシスは強く頷いた。


「フィリアを俺の好きな場所とかさ、沢山連れて行ってやるから!!」


意気込むユーシスに私は自然に笑みを浮かべていた。


「…私にも…私にも、思い返すだけで幸せだと思える思い出が出来ますか…?」


悲しいだけじゃない…
思い返すだけで温かくなるような思い出が…


「おう! !」


ユーシスは私の頭をわしゃわしゃと撫でた。