世界は愚かで残酷であるけども、優しく愛しくもあるのだと…
それも皆がいなければ気づけなかった。
「私達が世界を存続させます」
「はぁ、またか。君はこの世界の一番の犠牲者だというのに…理解出来ないよ」
理解なんかされなくていい。私はこの世界が好き。
私に希望をくれたこの世界を守りたい。
仲間という縁を繋いでくれたこの力が好き。
「くだらない。そろそろ終わりにしようか」
ロストが片手を上に上げる。
―ゴォォッ
地鳴りが鳴り響く。
「な、なんだ!?」
「っ…地面が揺れて…」
兵士達の動揺が広がる。
「君達に絶望を見せてあげるよ。そしてフィリア・ガーラント君が一番恐れていた結末を」
―ドクンッ
私が一番恐れている結末…
もしかして…
未来で見たあの殺伐とした虚無の世界を思い出す。
一度消えた世界…
巻き戻された今の世界…
私はもう二度と…
この世界を失いたくない…
―ギャアアアアッ
「っ!?」
目の前で何かが叫び声を上げた。
「なっ…冗談じゃねぇ…」
ダンテは目を見開き"何か"を見上げた。
アデルシア帝国の兵士達を喰いながら巨大化していくそれは"化け物"そのものだった。
大きな口を開け、数多の目をギラつかせる化け物は次々に化け物になったアデルシア帝国の兵士達を喰らう。


