「だがな、僕達も人間だ。情があり、この世界に居場所を見つけた時、この世界が急に愛しく思えた」
…あぁ……
兄さんもこの世界に居場所を見つけたんですね…
良かった……
「そんな一時の情に流されていては、君達は判決者にはなれないよ。神はそれを求めていない。あくまで公正な判断を求めてるんだよ」
神…
そんな会った事も無い誰かに勝手に運命を決められたくない。
「私…達は……」
ボロボロで力も入らない体を無理矢理起こす。
それから立ち上がった。
「私達…は…神の道具ではありません…」
私達はこの世界に生まれた人間だ。
「人間だからこそ、人を愛し、時に惑い、それでも生きていくんです…」
私はあの塔という囲いから飛び出し知った。


