「それが無駄だと何故気づかない」
ロストは冷めた目で私を見つめる。
「無駄な足掻きだよ。でも、おかげで私の良い遊び相手にはなったかな」
「ロスト…お前が…」
「何だい?ユーシス・コート」
「お前がいるから!!!」
―ブォォォオオッ!!!
風が吹き荒れ、ロストを切り刻もうとする。
「…弱い者ほど良く足掻く」
―パチンッ
ロストが指を鳴らした瞬間、風が一瞬にして消えた。
「なんだ…と……?」
「私のアストラルは拒絶を司るロストアストラル。唯一星母に逆らい審議を拒絶する権利を持つ者」
私達に逆らい審議を拒絶…する…?
「ロストアストラルが間違った判決を下した時、私がその判決を無効にさせる為だよ」
「…どうして…」
「君達は転生を繰り返し、何度も何度もこの世界を存続させてきた。その為に君達は無意識にこの世界を救う事を使命として感じていなかったかい?」
使命として……?
一体何が言いたいのですか?
「エイゼ・クロード
シエルナ・コム
ユラ。君達の多くが国の教皇であり、巫女であったはずだ。それは君達が世界を存続させる為の理由を作るきっかけになる」
「何が言いたい?」
エイゼ様の問いにロストは笑った。
「何かを守る立場にある君達が、世界を壊すなんて事出来やしないんだ。まぁ、テレサ・ハイベルト
フィリア・ガーラント
ロイ・ガーラントに関しては違ったようだけど」
私達はこの世界であまり良い扱いは受けなかった。
騙され、捕われ…
大切なモノも奪われた。
「君達は歴史を繰り返すうちに世界を守ることを使命ととらえ、前世のその想いだけを継承してきた。そのせいで公平な判断が出来なくなってしまったんだよ」
私は使命なんて考えてない。今、この世界に大切な人達がいるから戦ってる。
この世界を守りたいのは、今この瞬間もこの世界で生きてる私の大好きな人達の為…
「確かに…この世界は醜く愚かだ」
「ロイ兄さん…」
ロイ兄さんはロストを見上げそう言った。
もともと、ロイ兄さんはこの世界を壊そうとしてた。
でもそれは……


