「泣くな…フィリア。大丈夫だから…」


ユーシスが私の髪を優しく撫でた。


「フィリア…好きだ…」


ユーシスが私の髪から頬へと手を伸ばした。


「っ!!」


ビクッと震えた私に、一瞬ユーシスの手が止まる。


…私はまたあなたを…
傷つけてしまう…


私も…あなたが好きなのに…


好きなのに、傷つけて…


「俺は、フィリアの力も含めてフィリアが好きだ!」

「でもっ…」

「でもじゃない!!傷つけられてもいい、それでもいいから、俺の傍にいてくれ…」


…そんなっ…
私が傍にいて欲しいんです。


私があなた無しでは生きられ無いのに…


「頼むから…離れていくのだけはやめてくれ…」


「…私は……」

「俺の傍にいて欲しい…」



…ユーシスの傍に…


「いてもいいのですか…?」


傷つける事しか出来ない私が傍にいてもいいのですか…?


「馬鹿だな、フィリア。俺は傍にいてくれって言ってるんだ」

「っ…はいっ!!」


ユーシスが私を全てのものから守るように抱きしめた。