「……やっぱり範囲が広すぎるね。場所さえ絞れれば効率も上がるんだけれど…」
エイゼ様に会いに行き、現状報告をする。
計画を立ててから、すでに一週間が経っていた。
「でも、ロストは私を迎えに行くと言っていました。近々姿を現すかもしれません…」
そうしたら、皆は無事でいられるのでしょうか…
私は…また誰かを傷つけてしまうのでしょうか…
「ここには、力ある者がたくさんいる。大丈夫、フィリアさん一人くらい守るのはたやすいよ」
エイゼ様は私の頭を優しく撫でて微笑んだ。
私のせいじゃない…
そう言ってくれてるんですね…
「そこで一つ提案なんだけど」
エイゼ様が話を切り出す。
「提案…ですか?」
「フィリアさんとテレサさんへの提案だよ」
私とテレサに…?
私達は顔を見合わせて首を傾げた。
「フィリアさんのアストラルと、お兄さんのアストラルは対だ。それゆえに共鳴する習性がある」
共鳴…
あ!!
ロイ兄さんと初めて会った時、私には漆黒のアストラルの声が聞こえました。
まさかあれが…共鳴なのですか…?


