-astral-星に捧ぐ少女



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「あの頃の俺には、エイゼ様の言っている意味が分からなかった。でも今なら分かる…」



大切なモノが何なのか…
俺が守らなくてはいけないのが誰なのか…



「あの子を…自分の意志で守りたい。これから起こるどんな未来からも…」


迷いはなかった。
だって俺は……………


フィリアが好きだから…
俺が幸せになれるとしたらあの子を幸せに出来た時だ。


「…君は未来とも、そして過去とも戦わなくてはいけないよ。それでも…決意は変わらないね?」


エイゼ様の言葉にユーシスは強く頷く。


「俺は…この剣を生涯、フィリアの為に振るう。その先の未来が闇で覆われていても構わない!!」


そう言い切る俺にエイゼ様は嬉しそうに頷いた。


「…剣を還そう。
でも必ずここへ帰って来て、それが私から与える罰だ」


「はい、必ず」



優しい罰と決意を胸に、俺は立ち上がる。



そして部屋を出て行った。