-astral-星に捧ぐ少女



「変な事を言わないでよジード。さて…運命の子、ユーシス・コート」


名前を呼ばれ、エイゼと呼ばれた男を見上げる。


「君とジードが出会い、この地へ来たのは必然。君は導かれここへ来た。この先、君は世界で最も大切なモノに出会う。誇りも捨てられる程に…」



エイゼの言葉に俺は首を傾げる。



「エイゼは未来や過去、見たいと願う全ての事象を目で見る事が出来る。コイツのアストラルの力だ」


「!!」


アストラル…
この男もアストラルの力を持ってるのか!?


俺はまじまじとエイゼを見上げた。



「ふふっ…ユーシス、私は君のような自然の力を操る力は無いけど、全てを見知る力を持つんだ。だから聞いて覚えておいて欲しい。君のこれからの出会いに力を、強さを…そして全てを受け止める寛大な心を育てて」


エイゼの言っている意味が分からない。


少し難しい…



「すぐにとは言わないよ。どうか…君と、私達の大切なモノを守るだけの力をつけて。君はあの娘を救える唯一の…そして、君が幸せになる為の存在があの娘なんだから……」



そこまで言ってエイゼは悲しげに笑った。


「私達の希望だよ…君は」


希望……
そう言ったエイゼは泣いているように見えた。


これが俺と教団との出会い。共に生活していくうちに、この教団の目指す道を共に進みたいと思った。


クロード教団が大陸を統一してからも剣を磨き、力をつけた。


これが今の俺だ………