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「…以上で報告終わりだ。そんて拾い物ってのがコイツだ、エイゼ」
ジードは俺を長い赤茶髪と瞳を持つ女のような男に突き出す。
本当に女みたいだ…
ぼーっとその男を見上げていると、ジードに頭をゴツッと殴られた。
「やめとけ、男は抱けても子はつくれねぇぞ」
「はぁ!!?」
まだ幼い俺にとんでもない事をサラッというジードを睨みつける。
抱くとか子供とか…
信じられねぇ!!
「ジード、君はもう少し包み込んだ言い方をした方がいいよ」
赤茶髪の男は困ったように笑い俺へと視線を向けた。
「ユーシス…だったね。
私はこのクロード教団の教皇…エイゼ・クロード。民主派のリーダー…って言えば分かるかな?」
じゃあコイツが……
二つの勢力の一つを担う実質上のリーダー……
こんなヘラヘラした人間がトップなのか…?
呆気にとられる俺にジードが笑みを浮かべる。
「こんな奴がトップなんて信じられねぇだろ!だが、一番恐ろしいのは間違いなくエイゼの他ないな」
「?」
コイツが一番恐ろしい?
俺はお前の方が恐ろしいぞ。


