「あの塔へ…帰るのよ」 ―ドクン 心臓が嫌な音を立てた。 ―塔 それを聞いただけであの時の孤独と絶望がフラッシュバックする。 「…ぁ…嫌………」 「ふふっ…心狂のアストラル…」 ―ジャラッ アイリスの言葉とともに鎖が私の胸へと繋がる。 「これであなたは私のモノよ…」 アイリスは私の額に口づけた。 「全ては…長様の御心のままに……」 アイリスは光を失った瞳の私を抱きしめたまま妖艶に笑うのだった。