「暁君が寝たら、一緒に遊ぼ?」
「えぇよ~」
「ぁぁぅ~~」
「暁は寝なアカンねん、『えぇよ~~』ちゃうわ」

暁と会話とも言えない会話をしながら、寝かしつける
恭は優希の横で大人しく見ている

―5分後―

「やーっと寝たわ~、恭ちゃん遊ぼか!」
「……」

暁を寝かしつけ、クルリと恭の方を向きながら話しかけるが返事が無い
優希は現状を見て『あぁ~』と返事が無いことに納得した

「恭ちゃんまで寝てもたんか~…まぁ、3歳やからしゃーないよなぁ~
普通なら、昼寝の時間やし~」

時計は1時をさしている
恭が今ココで寝てしまうのも、仕方のないこと…

(…ん?あれ?ってことは、恭ちゃんは昼寝しに来たんか?)

恭の両親が、昼寝もせずに恭が出かけるのを止めないというのは考えにくい
ということは、こちらで昼寝をすると言って出てきたのだろうか
優希は軽く思考を巡らせ、自分の予想に納得した

(とにかく、肌布団でも持ってこーか)

優希は静かに部屋を出て、自分の部屋から肌布団を一枚引っ張ってくる
2人の寝ている部屋に戻ってくると恭に布団をかぶせる

(自分も昼寝せなアカンな~)

普段、この時間なら優希も昼寝をしている時間
遊びに行ったりなどしていなければ…
今日はゲームで頭が一杯で、すっかり忘れていた

「ふぁ~…おやすみぃ~…」

恭の横に入り、目を閉じる
身体は睡眠を求めていたらしく、すぐに夢の世界へ
美紗子が部屋を覗きに来た時には、3人そろってグッスリ寝ていたのだった