「あっ…」
少しすると、開けた場所に出た
薄暗い森の暗さに慣れた目には、少し強い光
リュートは、目を細めながら開けた場所の手前にある枝に降り立つ
そして、光に目を慣らしていく
「!?」
慣れた目に入ってきた光景に驚くリュート
その表情は、驚きから徐々に怒りを抑えているような表情になってゆく
「ジジィ!テメェなに血の海の中でオレのしたかった昼寝してんだよ!!」
首領に限らず誰だって好き好んで、血の海の中で血まみれで昼寝などしない
というか、そもそも昼寝では無いのだが、昼寝という時間を奪われたリュートには昼寝をしているように見えたらしい
先ほどまでの、心配は怒りで何処かへ行ってしまったらしい
リュートは、ストッと木から降り、首領のそばに行く
「おい、ジジィ!起きろ!!」
寝ているわけでは無いのだが、リュートは昼寝と思い込んでいる
それほど、リュートにとって昼寝は大事な時間だったのだろう…
(ん?この血だまり…)
リュートは、血だまりの中心にいる首領の顔をよく見る
先ほどまでは遠かったため、分からなかった顔
その顔には、血の気が無かった
それは、つまり…首領が大量出血をしていること
(まさか…ホントに?首領なのに…)
リュートは呆然と立ち尽くした
首領は年老いてても、天界で一番強いと言われている
実際、首領直々に行う任務は年に一件程度だが、かなりの難易度だ
その首領が大量に血を流し倒れている
リュートは、公園の血痕を見て、血が出ていることは分かっていた
しかし、ここまで大量出血をしているとは思っていなかった
動けない…という言葉も、骨折や敵から身を隠す…ということで
ココまで酷いとは思っていなかった
そして、思いたくなかった
(何で?これ…敵の血じゃねぇの?
ジジィの…血…なのか?)
来る時、「死」も頭をよぎった
その時は「首領だから大丈夫」と思い、大丈夫と決め付けていた
木の上から見たとき、周りに敵がいなかったので、敵を倒した後その血だまりの中で首領が寝て…倒れているのだと思っていたリュート
だから、重症という考えも頭から抜けていたし、怒りも湧いたのだ
少しすると、開けた場所に出た
薄暗い森の暗さに慣れた目には、少し強い光
リュートは、目を細めながら開けた場所の手前にある枝に降り立つ
そして、光に目を慣らしていく
「!?」
慣れた目に入ってきた光景に驚くリュート
その表情は、驚きから徐々に怒りを抑えているような表情になってゆく
「ジジィ!テメェなに血の海の中でオレのしたかった昼寝してんだよ!!」
首領に限らず誰だって好き好んで、血の海の中で血まみれで昼寝などしない
というか、そもそも昼寝では無いのだが、昼寝という時間を奪われたリュートには昼寝をしているように見えたらしい
先ほどまでの、心配は怒りで何処かへ行ってしまったらしい
リュートは、ストッと木から降り、首領のそばに行く
「おい、ジジィ!起きろ!!」
寝ているわけでは無いのだが、リュートは昼寝と思い込んでいる
それほど、リュートにとって昼寝は大事な時間だったのだろう…
(ん?この血だまり…)
リュートは、血だまりの中心にいる首領の顔をよく見る
先ほどまでは遠かったため、分からなかった顔
その顔には、血の気が無かった
それは、つまり…首領が大量出血をしていること
(まさか…ホントに?首領なのに…)
リュートは呆然と立ち尽くした
首領は年老いてても、天界で一番強いと言われている
実際、首領直々に行う任務は年に一件程度だが、かなりの難易度だ
その首領が大量に血を流し倒れている
リュートは、公園の血痕を見て、血が出ていることは分かっていた
しかし、ここまで大量出血をしているとは思っていなかった
動けない…という言葉も、骨折や敵から身を隠す…ということで
ココまで酷いとは思っていなかった
そして、思いたくなかった
(何で?これ…敵の血じゃねぇの?
ジジィの…血…なのか?)
来る時、「死」も頭をよぎった
その時は「首領だから大丈夫」と思い、大丈夫と決め付けていた
木の上から見たとき、周りに敵がいなかったので、敵を倒した後その血だまりの中で首領が寝て…倒れているのだと思っていたリュート
だから、重症という考えも頭から抜けていたし、怒りも湧いたのだ


