HERETICAL KIDS

「何やってだよ、隣のおじさん…頭大丈夫?
拾い食いでもしたか?そんな物似合うわけ無いだろ
んな丸い…つーか、太った猫。鏡ちゃんと見た?
普通の人がその着ぐるみ着たなら似合ってただろうけど
着てる人着てる人だよな。第一声が可愛くなかったし、声も低かったしな
黙ってれば少しは可愛かったかもな
…あぁ、無理だな…
太すぎて着ぐるみのあちこちが限界まで引っ張られてるから、可愛いよりもむしろ怖いな
お化け屋敷に行ってこれば?化け猫として出られるだろ、きっと
ココまで言ってんのに、まだ可愛いって思ってるなら、病院に行くことをお勧めするよ
もちろん、診てもらうところは頭だからな
ったく、前から馬鹿だとは思ってたけど、ココまで馬鹿だとは思わなかった
人間界で人間国宝になれんじゃね?
もちろん、馬鹿ってことで(無理だけどな)」

リュートは、マシンガントークを着ぐるみを着ている人にくらわせる
どうやら、今ので頭の回転が戻ったらしく、何があったかをしっかり思い出した
ちなみに、言われた人はその場で固まっている
この人物、リュートが寝起きで頭が回っていないため、マシンガントークはくらわないと油断していたのだ
だから、より一層今の攻撃は効いたようだ

(そうだ、ジジィは!?)

脳裏に、血だまりの中倒れている首領が映り、リュートはベッドから飛び出そうとする
しかし、飛び出すより先に、部屋のドアが開いた
だが、忘れてはいけない
猫の着ぐるみを着ている人物…隣のおじさんを…
隣のおじさんは、リュートの部屋のドアの前でマシンガンをくらい、固まっている
つまり、出入り口の障害となっている
そんなわけで、必然的に…ドアはつっかえる