優ちゃんの大学生活はある意味、彼女にとって大変だったのかもしれない。


体の調子が悪くて学校を休んだときの私は、優ちゃんの部屋に忍び込むのが楽しみになっていた。

当時小学生だった私に、大学生の姉の部屋は幾つかの未知との遭遇を経験させてくれた。

大人の読む雑誌や小説、お化粧道具、ブラジャーやお揃いの下着類もあったし、机の引き出しには、送られてきたラブレターと書き半端の手紙。

もらったラブレターは星の数だけとでも言おうか、とにかく優ちゃんはよく年下の男性から好意を持たれてしまうことが多かったのだ。