そして、挨拶の日。

俺と主演をやる奴は、藤校の制服を着た、世

間から見れば可愛いと言われる、そんな奴だ

った。

俺からすれば、どっちでもいいことだけど。

…女には興味はないから。

そいつは、すっげぇ天然らしい。

挨拶からアホなこと言ってた。

名前は、夕暮奈央。

…奈央ね。

あいつは、挨拶が終わるとすぐに帰っていっ

た。

なぜか俺は引き止めてしまった。

意味もなく、てか、自分自身、なぜ声をかけ

たかがわからないから、話す内容がない。

…なんで引き止めたんだよ。

とにかく、なんか言わなきゃだから、学校が

どこかなんて聞いた。

…んなの、制服見ればわかるっつーの。

しかも、奈央は制服のことなんて、気づいて

ねぇし。

…マジで天然。

しかも、次は向こうから話しかけてきたから

マジでビビった。

俺は、何も話せねぇから、そっけなく返事を

すると、なんでもないとか言い出した。

…その態度、やめてほしいんだけど。

俺、さっきから狂ってる。

正確に言うと、奈央、お前が来てから。

お前はなんなんだ…

なんなんだよ…