「……あっ、シャボンダマ」

龍が外を見て、なにかを見つける。

「シャボンダマ…?」

外を見ると、琉咲の不良たちが、シャボンダ

マで遊んでいる。

「あっ」

あたしたちの目の前で、そのシャボンダマが

壁に当たって、割れてしまった。

あぁ…割れちゃった。

あっ、また飛んできた。

太陽の光が当たって、シャボンダマが虹色に

輝く。

「…綺麗だな」

「うん」

シャボンダマって、儚い。

ちょっとした衝撃で、すぐに壊れちゃう。

でも、シャボンダマって強い。

太陽の強い光に当たっても、壊れずに、綺麗

な色を浮かべるんだ。

あぁ、恋もそうなのだろうか。

恋って、儚い。

ちょっとした衝撃で、壊れちゃうんだ。

けど、愛って強い。

どんなに大変な困難にぶち当たっても、離れ

ずに、ずっと消えない笑顔を浮かべる。

…龍。

あたしたちは、まだ儚い恋のシャボンダマな

のかな?

けど、いつかは…

太陽の強い光にも負けない、強い愛のシャボ

ンダマになろうね?

「あっ…今、シャボンダマが銀色に光って見

えた」

…銀色の、強い瞳に負けないように。






シャボンダマ愛 END