龍さんは、躊躇なく部屋のドアを開ける。
あたし、女の姿なんだけど!?
「誰だ、お前ら」
…さすが、桜吹雪組の組長。
ベッドに寝てたのに、もう戦闘体勢。
「…この顔に覚えねぇか?」
あたしを前に押して、親父に顔を見せる。
…覚えてるわけない。
あたしがいらなかったから、親父はあたしだ
けを忘れたんだ。
ほら、さっぱりって顔してるし。
「あんたの娘だよ!!」
…龍さんが怒鳴ってる。
珍しい。
「…あぁ、そういうことか」
「えっ!?」
あっさり頷く、親父。
そういうことかって…
「息子とか言われても、しっくりこねぇし、
何が足りねぇ気がしてた」
「ふざけてんじゃねぇ!!息子がほしいなら、
俺がなってやるよ!!だから、もう碧にこんな
ことすんな!!碧にこんな辛い思い、させんじ
ゃねぇよ!!」
…泣きそうになった。
龍さんが…そんなこと言うと思ってなかった
から。
龍さんだってわかってるはずだ。
桜吹雪組の組長にこんなこと言っちゃいけな
いこと。
そんなこと言ったら、どうなるか。
それをわかった上で、親父に言ってくれたこ
とが嬉しい。
嬉しすぎて、泣きそうだ。
「…お前、名前は?」
「…楢崎龍」
「龍、碧のこと、頼むな。ついでに、未来の
桜吹雪組も頼みたい」
「はぁ!?」
「碧、龍のことが好きだろ?」
すっかり思い出した様子の、親父。
すでに龍さんのこと、龍って呼んでるし。
「…碧、さっきの返事、聞いてねぇ」
…親父のバカ!!
「…龍さん、一旦ここ、出ましょう」
…あぁ、どうしよう。
さっきとは逆で、あたしが龍さんの手を引い
て、部屋を出る。
「……あの、龍さん」
「…返事」
言うから、待っててよ!!
あたし、女の姿なんだけど!?
「誰だ、お前ら」
…さすが、桜吹雪組の組長。
ベッドに寝てたのに、もう戦闘体勢。
「…この顔に覚えねぇか?」
あたしを前に押して、親父に顔を見せる。
…覚えてるわけない。
あたしがいらなかったから、親父はあたしだ
けを忘れたんだ。
ほら、さっぱりって顔してるし。
「あんたの娘だよ!!」
…龍さんが怒鳴ってる。
珍しい。
「…あぁ、そういうことか」
「えっ!?」
あっさり頷く、親父。
そういうことかって…
「息子とか言われても、しっくりこねぇし、
何が足りねぇ気がしてた」
「ふざけてんじゃねぇ!!息子がほしいなら、
俺がなってやるよ!!だから、もう碧にこんな
ことすんな!!碧にこんな辛い思い、させんじ
ゃねぇよ!!」
…泣きそうになった。
龍さんが…そんなこと言うと思ってなかった
から。
龍さんだってわかってるはずだ。
桜吹雪組の組長にこんなこと言っちゃいけな
いこと。
そんなこと言ったら、どうなるか。
それをわかった上で、親父に言ってくれたこ
とが嬉しい。
嬉しすぎて、泣きそうだ。
「…お前、名前は?」
「…楢崎龍」
「龍、碧のこと、頼むな。ついでに、未来の
桜吹雪組も頼みたい」
「はぁ!?」
「碧、龍のことが好きだろ?」
すっかり思い出した様子の、親父。
すでに龍さんのこと、龍って呼んでるし。
「…碧、さっきの返事、聞いてねぇ」
…親父のバカ!!
「…龍さん、一旦ここ、出ましょう」
…あぁ、どうしよう。
さっきとは逆で、あたしが龍さんの手を引い
て、部屋を出る。
「……あの、龍さん」
「…返事」
言うから、待っててよ!!

