たまたま、なんか辛くなって、自分の家を飛

び出していた。

俺の部屋には…優との思い出が、濃すぎるか

ら。

…優を失った。

仲間を…失った。

そして…仲間の碧も、失った。

…碧を追い出したのは、俺だ。

…女だなんて、思ったこともなかった。

確かに、男にしては背は小せぇし、顔は可愛

いし、なんか雰囲気は違った。

けど、琉咲は、男子校だし。

あり得るわけないと思ってた。

…女だったなんて。

優のこと。

碧のことを考えながら…俺は、歩いてた。

バイクに乗る気になれなくて…

だって、バイクに乗れば、碧が後ろにいない

のが、寂しくてたまらないから。

…男として、仲間として、あいつが大好きだ

った。