「…ここどこ?」

かっ飛ばされ過ぎて、現在地がどこかわかり

ません。

「ここ、通称龍月御殿」

「龍月御殿!?」

「昔、博物館だったこの土地、俊さんが買い

取って、俺らの溜まり場になったんだけど。

なんか、御殿って…?」

龍さん自身も、謎?

てか、本当に御殿かも。

うちの家は、御殿というより、〇〇城って感

じだし。

「…碧~!!」

ガバッと、あたしはまた身動きが出来なくな

った。

「翔…」

「ここ、すごいね!!中、早く見たい!!」

あたしに抱きついたまま、そんなことを言っ

てる翔。