そして、結果発表の日。

今日順位がわかるのは、10位以内だけの人だ

けで。

あたしは、ふたりの名前を確認しに、その結

果を見に行った。

梨那は、夏喜クンのを見に行った。

「夏喜、今回は7位だ!!」

「本当だ。すごいね!」

えっと…尚斗クンは…

「尚斗クン、今回も1位だ~」

「尚斗クンって…明屋尚斗?」

「うん」

「なに!?奏歌、明屋クンと仲良いの!?」

「うん。だって、今回は尚斗クンに勉強、特

訓してもらったし」

「はぁ!?なんで言ってくんないの!?明屋クン

って、すっごいモテるんだよ?」

「知ってるよ~」

「てか、だからね!!奏歌、今回カンニングで

もしたのかと思った!!」

「え?」

「奏歌、すごいよ!!2位とっちゃったんだか

らさ!!」

「2位!?誰が?あたしがぁ!?」

なにそれ…

順位を見てみると…あたしの名前は、明屋尚

斗という名前の下に記されていた。

「うっそ~!!!!」

「奏歌ちゃん、声大きすぎ」

「尚斗クン!?」

「俺、初めてだよ。点数、4点差しかなかっ

たの」

「えぇ!?」

4点差!?

あの、天才尚斗クンと!?

「来月から、クラス一緒だな。よろしく」

「うん。よろしくね」

クシャッと髪を撫でてくれて、眩しい笑顔を

向ける、尚斗クン。

「明屋クン、質問…してもいい?」

梨那が遠慮がちに、尚斗クンに質問した。

「なんで奏歌に…勉強教えたの?」

「えっ?なんでって…奏歌ちゃんのこと、す

ごく前から知ってたし。夏喜に会いにくる、

彼女さんのあなたと、一緒に来てたから。夏

喜とは、仲良いからな」

…いつもと、話し方違くない?

少し、梨那に冷たい。

「夏喜と仲良いの?」

「まぁ、話し合うし。夏喜から、あなたのこ

とも、奏歌ちゃんのことも聞いてたから、ふ

たりを知ってた。で、勉強を頑張ってた奏歌

ちゃんの姿を見て、協力した。これじゃ、説

明不十分?」

「…いえ。ありがとう」

…やっぱり、冷たい。

「あっ、尚斗クン」

「ん?」