全教科が終わり。

全ての科目で、全て解答欄を埋められたこと

が、初めてだった。

思わず、喜んじゃって…

特進クラスに行って、

「尚斗クン!!」

と、叫びました。

「奏歌ちゃん。その様子だと、出来たみたい

だね」

「うん!!尚斗クンが教えてくれた問題も、し

っかり解けたし、楽しかった!!」

時間が過ぎるのがあっという間で。

スラスラと進むシャーペンに、すっごく驚い

た。

「楽しかった?奏歌ちゃん、面白いこと言う

ね。俺、全く楽しくなかったよ」

「あたし、こんなにスラスラ解けたの、初め

てだからね、すっごく楽しかったの!!尚斗ク

ンには、簡単すぎる問題かもしれないけど、

あたしには、難しくて。それが解けたのが、

嬉しかった!!」

「そっか。嬉しかったなら、それで良し」

にこっと笑って、頭を撫でてくれた。

「同じクラス…なれるといいな」

「同じクラスになったら、尚斗クン、よろし

くね!」

「うん。よろしく」