「俺、高２で今から１年とバスケ対決するん

だ〜。見にきてよ!!」

「相手の方…夏喜クンですか？」

「あ〜、そうそう」

じゃあ、この人は相手チームなんだ。

「あのぉ…なんで試合するんですか？」

「ん？それは、あいつらが梨那ちゃんを独り

占めするからだよ〜」

「…はい？」

「だから、俺らは梨那ちゃんはみんなのもん

だ！って教えてやんの〜」

「それ、本当ですか？」

「そ〜だよ」

「じゃあ、よろしくお願いします。先輩」

「ん？なにを？」

「あたしも試合出るんですよ？梨那は、物じ

ゃないですし、そもそも、梨那は、あたしと

夏喜クンのです」

「…は？女の子が試合出るわけ？」

「はい♪ルール違反…ですか？」

身長の高い先輩を見上げる。

ルール違反なら、やめなきゃ…

「……」

黙ってるから、ルール違反なのかな？

「やりたかったなぁ…」

「…ルール違反とかないから。早く体育館行

くぞ」

「あっ、はい」

「………」

黙らないでください。

なんか、嫌です。