「あとちょっとだった~」

試合が終わった。

あたしたちは、数点差で負けてしまった。

「秋山さん」

「あっ、秋山クン」

「試合、お疲れ」

スポーツドリンクをくれた。

「ありがとう。ほんとに見にきてくれたんだ

ね!!」

「うん。秋山さん、バスケ上手いの、知って

たし」

「えっ?」

「なんか、噂で他校のバスケの推薦を蹴って

来たんじゃないかって聞いて。ほんとに上手

なんだなぁって」

「そんな。あたしなんて…」

「ほんとに上手いよ。ねぇ、秋山さん」

「ん?」

「家、どっち?」

「東門側だよ」

「一緒に帰らない?俺もそっちなんだ」

「えっ?秋山クンが嫌じゃなければ…」

「じゃあ、決定ね」

あたしは…

なぜか、秋山クンと帰ることに。

話してみると、すごくいい人だった。

「今日は、ありがと。また明日ね」

「うん。また明日」

そうやって、普通に別れました。